終章ロスから立ち直ったFGOユーザの皆さん元気ですか?
僕は元気です。
寒い日が続いていますね。風邪は引いていませんか?
体調とAPをきっちり管理しながら、日々を過ごしていきましょう。

FGO終章感想です。
7章と同様に、1節1節振り返りながら感想を述べていきたいと思います。
終章までクリアした人がユーザの約半数との情報を得ましたので、ほぼほぼ注意喚起は必要ないとは思うのですが、一応言っておきますと、当然ストーリーバレありますのでご理解の上、よろしくお願い致します。

考察ではない、というか伏線部分まで回収していくとあまりに長文すぎる記事になるので、そこらへんは各ユーザが自分なりに満足すればいいと思います。

内容は続きよりどうぞ。


『序幕』
やはりというべきか、冬木の聖杯戦争で勝利をもたらしたのはソロモンであった。
聖杯を前にして、ソロモンは硬直する――

「私の願い。私の願い。私の願い。
そんなものを願う自由はなかった。」


そんな、Fate/ Grand Orderの始まり。
そしてそれは、同時に彼の始まりでもある。
場面はカルデア、ロマニが自らの10年について語っている。
「この戦いが終わればボクの不安は消えてなくなる。
ようやく自分の思うままに、自由に時間が使えるんだ。」

たったこれだけの台詞に、どれほどの想いがこもっているのか。初見では流して読んでしまうような、ほんの僅かな台詞にさえ、ロマニの10年が詰まっている。カルデアに赴任してからの10年。ありとあらゆる事態に備えるべく、血を吐くような努力を続けてきた。そんな10年。

暗転して、マシュとソロモンのやり取りへ。
永遠の生を尊ぶソロモンに、マシュは「ただ生きたい」という願いの美しさを告げる。
そして主人公とマシュは――無力で、平均的な、凡人の二人は、最後の特異点に臨む。序章、崩落する管制室からずっと、手を取り合い、恐怖に立ち向かって歩んできた二人。「君がいれば不安などない」と、本心からの嘘を言葉にしながら。
……もうこの時点で泣けるでしょ?


『1節』
自由ならば、何をしてもいい――すべての責任は自分が負うこととなるけれど。
一切を考えず、遊び呆けたところでまた罪を問われることなどないが――たとえば未来、すべてが滅びると知って、救おうと思うならば、自由は途端に牙を剥く。何故なら、目標を決めた瞬間、達成できなかったのは自分の責任になってしまうから。
結局は結果が判断の指標だ。
そして、失敗は人類という種の滅亡だ。
知らなかったなんて言い訳は通用しない。自由だからこそ、結果に直結するであろう行動の責任は自らに降りかかる。
なんという地獄だろう。
自由という名の牢獄が、ロマニから行動を奪っていく。
……もうこの時点で泣けるでしょ?

そんな用意も、思いも、何もかもを消し去る魔神柱。
勝ち目はない。勝ちの目なんて、初めからなかったのだと叩きつけられる事実に――
空の彼方から縁が語る。

「結末はまだ誰の手にも渡っていない。さあ――戦いを始めましょう、マスター。
これは貴方と私たちによる、未来を取り戻す物語だったでしょう?」

争いを起こし。
自らの欲に敗北し。
完全なる相互理解を不可能とした――そんな人間だとしても。
たった一人、英雄であると信じた者がいるならば、その感情を汲まずして何が英雄か――!

最終局面はこうでなくては。
ラストバトルはこうでなくては……!とばかりの総力戦。
興奮のあまり呼吸困難になるわこんなん。ここからずっと興奮してた。


『2~8節』
各章のサーヴァントが協力してくれている部分ですがもうなんか皆最高としか言えない。というか違うんだ、ここもめっちゃ良いんだけどこんかい感想を述べたいメインが各鯖についてじゃないからここは「各章で活躍した鯖が協力してめっちゃ熱い戦い繰り広げてるヤッター!」くらいでいいんだ。


『9節』
でもイベント鯖のここは別項目で語るよ。だって想定外に素敵だったからね。
実は私、最初期からプレイしていたアカウントがスマホ破損により使えなくなり、アカウント復活申請も再取得も面倒になってプレイしていなかった時期がかなりあるんですね。そういう理由で、SWとか巌窟王とからっきょコラボとかすっ飛ばしているんですが、さて、そういった経緯を踏まえた上で、
ようやく巌窟王の魅力に気付きました。
あいつマジ駄目でしょ。煙草の火つけた後で「少しは大人になったな」とか完全に狙ってきてるでしょ。つか信頼関係築けすぎているでしょ。あの7日間を生き残ったのだから、その他の事象なんて楽勝だろ、みたいな。巌窟王さ、本当にさ、なんなんお前……。
それにしても全体的にギャグ調なのに盛り上がるとか本当にイベントはずるい。


『10節』
状況説明とソロモンの基本的な考え方晒し回ですね。人類はまともな歴史を刻めないから要らない、だから焼き払おうという思考、何度めかの「過去と未来をすべて見通す目」の話。さすがラスボス、自分の行いを理解しない英霊共は脳が腐っていると断言するその性根が魅力的です。


『11節』
ソロモンの正体――
彼の遺体に入った、別の中身が顕れる――
魔術王ソロモンの分身として創り出された魔術機構――人理焼却式、魔神王ゲーティア。

登場シーンがCG使って演出されているんですがこれ格好良すぎてね。まさにラスボスの風格です。でも何だろう、不思議なことに登場シーンだけ見れば7章ほどの絶望感がないんですよね。7章のときのように、目に見える明確な被害と巨大さが感じられないので、そう思うのかもしれません。実質は人類滅ぼしているので被害は段違いなんですけれども。

 
『12節』
人理焼却を成し遂げようとする理由がゲーティアの口から語られる。
「多くの苦しみを見た。多くの裏切りを見た。
多くの略奪を見た。多くの結末を見た。」

故に。
常に未来に待ち受けているのは死という絶望であると悲嘆した。
このままではいけないと憤慨した。
故に、創世記から、この惑星をやり直す――

嗚呼、だが、ゲーティアの計画には、第三者たる理解者がいない。
己が行いは正当だと納得していようと、肯定してくれる仲間がいない。
だからゲーティアは、マシュに問う。
限りある命、終わりのある生、その意味を。
人類に作られ、人類の罪深さをその身をもって痛感し、生を渇望するであろう彼女なら――死を目前にした、彼女であるならば。きっと仲間になってくれると、ほんの僅かな期待を込めて。

ゲーティアは――これ以上ないほどに、ヒトだった。
義憤にかられ、使命と定めたことに邁進する、感情に溢れたヒト。 

きっと、マシュとゲーティアの違いなんて、ほとんどなかったに違いない。
「何もしなかった」者の側にいたからゲーティアは焼却を選択し、「何かをしようとした」者の側にいたからマシュは守護を選択した。二人の未来は分かたれ、各々の答えが残るのみ。
ゲーティアの宝具は肉体を残らず焼き払い――
マシュの宝具は彼女の心を――自らの主を護りきった。

雪花の盾は戦場にて、清廉なる少女の墓標を刻む。

もう泣くでしょ。感動して泣くでしょ。9節のこと一気に吹き飛ぶくらい頭が真っ白になって自然と涙がこぼれてくるでしょ。恐怖に怯えるか弱い少女の心は主人公さえいれば決して穢れることがなく、どんな言葉も彼女の心を侵すことはないんでしょ。いつまでも頂点にあり続けるのが主人公との絆、過ごしてきた日々なんでしょ。
最高かよ。最高だよ。

…………。
12節はまだ続く。
玉砕しか手段のないここで、遂に、ロマニ・アーキマンが現れる。
ロマニ――魔術王ソロモンが。かつての聖杯戦争で勝利し、願いを叶え、人間となった者が。
役割を果たすために。
自らを犠牲に、人類がゲーティアに勝利する道を整備する。

ソロモン王には自由がなかった。生まれながらにして王を定められたソロモンには、人としての感情など必要なかった。ただ、王としての機能と、神としての権能があればそれでよかった。
だから――彼に怒る自由などなかった。
何かを願う自由などなかった。
ゲーティアとマシュの違いが「側にいた者」ならば、ゲーティアとソロモンの違いは「自由の有無」だ。
ゲーティアは怒ることができたから、人の嘆きに意識を囚われ、その生涯を死と断絶に終わる物語と判断した。ソロモンは怒ることが許されていなかったから、淡々と世界を評価し、その生涯を死と断絶に立ち向かう物語だと捉えることができた。
差があるとしたら、たったそれだけ。
たったそれだけの差が、二人の在り方をここまで変えたのだ。
一人は世界の為に人類を棄てようとし、一人は人類の為に存在を棄てた。

登場人物はまた一人と姿を消し、終わりが近づく。


『13節』 
崩壊していく時間神殿の中、英雄王が最後の指摘を行う。
「貴様は全てを見る目を持っていながら、全てを見ていなかった。
悲しみしか見ていなかった。
一つ一つの悪意に囚われ、紋様を見ていなかった。」

結局はそんなこと。
王として、神として生まれながら、ゲーティアはあまりにヒトらしかった。
ヒトを見ていられなかったのも、憤りに飲まれたのも、ヒトを理解できずとも彼の本質がヒトであり、ヒトを想うが故にである。
そんな中、主人公の「生きるために戦う」という真っ直ぐに狂った答えを前に、遂にゲーティアが倒れる――


『14節』 
魔神柱は残らず消え去り、サーヴァントたちも消え去った。
あとは脱出するのみ、数多の犠牲で言葉も出ない主人公の前に、現れるは――
ゲーティア。
けれど、先ほどまでの姿ではない。魔神王としてのゲーティアではなく、そこにいたのは、限りある命、終わりを目前にして人間性を獲得した、ヒトとしてのゲーティアだ。強く儚い感情を抱えた、紛うことなきヒトだった。
人類史を焼却すべく過ごした3000年に比べれば、ほんの僅かな時間だろう。
しかし、この一瞬、彼が紡いだ物語は――自身の死と断絶に立ち向かう、美しい人生だった。

「――いや、まったく。
不自然なほど短く、不思議なほど面白いな。人の、人生というヤツは――」


つまらない、と語っていた人の人生をそう語り、ゲーティアは消滅する。
本当に。
本当にずるい。
人間を愛していたが故に人間を滅ぼそうとした存在が、最後の最期で人間を肯定する様。美しくないわけがない、どうしてこうも魅力的なキャラ付けができてしまうのか分からない。さすが型月です。いつも通り崇めます。

そしてマシュ復帰。
どうして急にそうなったのか、とか細かいところは次節ですが、マシュが主人公の手を取る演出は、序章の逆の作りになっている感じですかね。まぁ感激するけど、ここはなんというか、決まりきった流れですからね。だって2章以降が決まっていたわけですから、メインヒロインが消えるわけにもいかないだろうと。
でも問題は、どうやって復活したのか、という部分なわけですが……。 


『15節』
二言でまとめると「フォウくんお前マジかよ」「きのこ青空エンド好きすぎ」です。
フォウくんはビーストだしプライミッツ・マーダーだし、きのこは青空を見つめながら二人は希望の空に旅立っていくエンド大好きだしハッピーエンドで良かったです。


『ラストエピソード』
これはずるいからやめてくれ。





とりあえず駆け足で全節語り終えました。ラストエピソード長くなりそうでしたが余力がなくなったので断念しました。さっと読み直したんですけど当初の予定だと「マシュとロマン最高」っていう流れにするつもりだったのにゲーティア尊い……みたいな人になってませんこれ、別にいいけれども。

けどもうとにかくいいや、お疲れ様でした。また終章ロス再発しそう。だめ。寝る。おやすみなさい。
大河でした。