Good afternoon !
もちろんアフタヌーンは月刊誌のことですよ。



本日の読書感想文は、つい数日前に発売したこちらです。購入した切欠は、衝動です。衝動的に書いたくなるときってあるじゃないですか。ほら。書店で目的の本探していたら、ぱっと見かけて全然知らないけどなんとなく買いたくなったみたいな。よくあるよくある。皆もあるよね。経験ない人はいない。
本文は続きよりどうぞ。
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好きな子ができた。同じ職場の女の子。それも誰もが認める「いい人」キャラ。しかし僕は、彼女のとんでもない「頭の中」を知ってしまう!-----『月面と眼窩』
月刊『アフタヌーン』でデビューを飾った2017年最注目の新鋭、熊倉献待望の初コミックス。さえない男子たちが予想外のドラマをつむぐ、4編の恋愛譚を収録。
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いやー、いいっすね。実にいい。
恋の芽生えを描くような物語が4つ。どれもこれも、たまらなく良い。
一目惚れ――も勿論あるのでしょうが、でも、それは恋心ではないんですよね。あくまで容姿が気になるというのはきっかけに過ぎない。まずは興味を持って、興味が恋に成長するまでの過程を、淡々と、しかし巧みに描いた物語を読んでいると、「俺もこんな恋愛がしてえ~~~~」という感情に苛まれます。 
というか、なんでしょう。そもそも、4編いずれも、最後に明確に恋愛関係となったことを口頭で確認した組はないんですよ。だから、恋愛と言ってしまうのはどうなのか、という話でもあります。

すなわち、この本は。
「付き合う前の、互いの好意が分かりきった空気感」
を描いている漫画なわけですね。

告白してしまえば間違いなく彼氏彼女の関係になる。それは明白。というか、漫画で描いてあるラストの数日後どころか数時間後にはきっと正式に付き合っているのだろうなと思えるくらい。
しかし、作中では名言しない。
これが素晴らしいところで、つまり、恋愛沙汰で客観的に見て面白いのは「付き合う前まで」であって、恋愛関係が互いの中で完全に成立してしまった時点で何やっても面白みに欠けるんですよ。いや妬みとかじゃなくてね。これは本当にね。妬みとかじゃなくてね。
つまり、面白いところの限界までをかろうじて描いて、切り上げる。そいつがきっちり出来ている時点で、かなり高評価にもなりますよそりゃあね。
しかも各編に登場するキャラクターは、物語に華をもたらす、特徴的な性格をしていますから、恋愛沙汰抜きでも十分楽しめそうなほどにストーリー的な面白ささえも万全です。

というわけで、個人的には相当楽しめました。
皆さんも購入してみるといいと思います。是非に。



そんなこんなで大河でした。
次回更新は、某氏にオススメされた漫画の読書感想文になる予定です。